小学校2年生くらいの女の子だったんだが 
「すわりたい〜」「なんで○○が立たなきゃいけないの〜」「もうやだ〜」 
てな感じで、キィキィうるさい。 
母親の方も「なんで女の子に譲らないんだろうね〜やだね〜」 
みたいなこと言って車内の空気は最悪。 
絶対譲らねぇぞ！って意地になっても仕方ないくらい、嫌味な言い方だった。 

したらその親子、優先席の妊婦さんに凸撃しやがった。 
母「ねぇちょっと、あなた若いんだから変わってよ。」 
妊婦「えっ？」 
母「うちの子が座りたいって言ってんの。譲りなさいよ小さい子に」 
妊婦さんも「予定日近いんで、すみませんが…」と断り 
フンガフンガ、ちょっとした言い合いに。 

わーこれがキチママってやつか… 
助けに入ろうとも思ったが、混雑して動けそうもない。 
もみくちゃになりながら「おい、そこの親子！」とか言いにくいな… 
と思ってたら、傍に立ってた女子大生風の女の子が近付いた。 

女子大生「そんだけキーキー喚く元気があるなら、立ってなよ。」 
母「ハァ？」 
女子「お腹の大きい妊婦さんと、すぐにでも走り回れそうな母親と子供。 
どっちが優先席に座るべきか、考えればわかるでしょ。」 

今時の茶髪の女の子ーって感じなのに 
ものすごく冷静に淡々と喋る。 
母親がぐっと言葉に詰ると、きっと女の子の方に視線を向けた。 

女子「あなたももう小学校に行くくらいの年齢なら、ちょっとは人のこと考えなさい。 
おうちの中ではわがまま放題甘やかされてるのかもしれないけど、 
そろそろ、外ではちゃんとしないとだめだよ。 
電車で大声を出したり、座りたい座りたいって騒ぐのは 
人の気持ちをまだ考えられない赤ちゃんのすることだよ。」 

ちょこちょこ違うかもしれないけど、大体こんなことを言っていた。 
厳しいけれど、落ち着いたトーンで話すと 
なんと騒いでいた女の子は「はい、ごめんなさい…」と恥ずかしそうに下を向いた。 
母親もそれを見て、顔真っ赤。 
次の駅で逃げるように降りていった。 

妊婦がお礼と謝罪を言っていたが、女子大生は「いえいえ」と笑顔。 
降りる駅が一緒なんだが、その女の子、ちょっと震えてた。 

今時の女の子〜って色眼鏡で見てた自分が恥ずかしくなると同時に 
ちょっと尊敬した出来事でした。 

あ、こう書くと「結構なキチ物件」でもないかも。 
でも電車内でしつこく「席譲れ」「病人でも怪我人でもないくせに」 
とネチネチ覗き込んで言ってたんで、 
自分的には結構怖かったんです。 

その母親、妊婦時代も同様に席を奪取していたのだろうと思うよ。